むし歯や外傷などで失った歯質を天然歯と同じような状態まで回復できるセラミック治療。近年は、見た目が良くない銀歯や劣化しやすいレジンではなく、審美性や耐久性、機能性に優れたセラミックがメリットの多い治療法として注目を集めています。
そこで気になるのがセラミック治療の流れや期間です。
セラミックによる仕上がりが良くても治療の流れが複雑だったり、治療期間が長すぎたりすると、従来法の方が気軽に治療を受けられるという方もいらっしゃることでしょう。
今回はそんなセラミック治療の期間や流れについて、愛知県の日進かぐやまデンタルクリニックがわかりやすく解説をします。
目次
■セラミック治療の期間はどのくらい?
はじめに、セラミック治療にかかる期間について説明します。“セラミック治療”というと、銀歯やレジン歯とは一線を画した特別な歯科治療に感じるかもしれませんが、実際はそうではありません。
後段で説明する通り、セラミック治療の流れは銀歯やレジン歯による治療と大差はないのです。同時に、セラミック治療にかかる期間も銀歯やレジン歯による治療とほぼ同じです。
ここでは歯の内部にある象牙質にとどまるむし歯(C2)1本を想定して、セラミック治療の期間を考えてみます。
◎セラミック治療の期間は2~3週間程度
1本のむし歯をセラミック治療する場合は、2~3週間程度で終わるのが一般的です。
セラミック製の詰め物・被せ物は、従来の銀歯やレジン歯と製作工程が異なりますが、基本的には発注から1~2週間程度で完成します。むし歯を削る処置は、1回で終わるケースがほとんどであるため、セラミック治療の期間は2~3週間程度が目安となるのです。
ただし、これはあくまでセラミック治療の期間の目安であり、患者様のお口の状態や選択したセラミックの種類、歯科医院の診療体制などによっても大きく変わる点に注意しなければなりません。
■セラミック治療の流れについて
続いては、セラミック治療の流れを細かく見ていきます。ここでも細菌感染が象牙質にとどまるC2のむし歯のセラミック治療を想定しています。
◎初診相談・カウンセリング
セラミック治療を希望される方は、初診でのカウンセリングにじっくり時間をかけて、疑問や不安に感じている点を解消したり、仕上がりについて細かく相談したりすることが大切です。
なぜならセラミック治療は原則として自費診療となるため、保険診療よりも患者様の経済的負担が大きくなるからです。人工歯の色や形など、審美面も追求できることから、後悔のないセラミック治療を行うためにも、カウンセリングの時間は大切に使いましょう。
◎精密検査・治療方針の説明
カウンセリングを経て、セラミック治療を希望される患者様には精密検査を受けていただきます。レントゲン撮影、口腔内の写真撮影、口腔内診査などを行い、セラミック治療が適しているかを診断します。その上で治療方針を説明し、患者様の同意が得られたらセラミック治療のスタートです。
◎歯の切削
むし歯になっている歯質をドリルで削り、詰め物・被せ物が適合するように歯の形を整えます。これを「支台歯形成」といいます。そのあとに歯型取り(印象採得)を行って、模型を作成します。
◎仮歯の製作・装着
仮歯を製作し、形を整えた歯に装着します。次回の診療まではこの仮歯で過ごしていただきます。仮歯は、最終的なセラミック歯に近い見た目で作られるため、日常生活に大きな支障をきたすことはほとんどありません。
◎セラミック歯の製作(ラボサイド)
精密検査で得られた資料や模型をもとに、ラボサイド(歯科技工所)でセラミック歯を製作します。セラミック歯は、1~2週間で完成するのが一般的です。
◎セラミック歯の装着
セラミック歯が完成したら支台歯にセットします。セラミック歯を接着する前に見た目や噛み合わせなどをチェックします。
仮のセットの段階で少しでも違和感や気になる点があれば、主治医に伝えてください。セラミック歯もその場で噛み合わせなどを微調整することは可能です。問題がなければ専用の接着剤を使ってセラミック歯を固定します。
■まとめ
今回は、セラミック治療の期間や流れについて解説しました。セラミック治療は、カウンセリングから最終的なセットに至るまで、2~3週間程度で終わるのが一般的です。
また、セラミック治療の流れは、銀歯やレジン歯による治療とほぼ同じなので、不安に感じる必要はありません。
その他、セラミック治療の期間や流れについて疑問に思うことがあれば、いつでもお気軽に愛知県の日進かぐやまデンタルクリニックまでご相談ください。一つひとつ丁寧にわかりやすくお答えします。